SEOという言葉は無くなるべき。新SEOとして3つ定義してみる。
SEOという手法について、改めて整理してみる。
僕はしばらく受託側でSEOをやってました。かれこれ、5、6年はやってたかな。
売上やコンバージョンにつながるキーワードで順位を上げて、たくさんサイトにきてもらって、結果KPIに貢献することを目的にコンサルしてました。
上手くいって売上があがったり、時には順位があがっても売上があがらなかったり、そもそも順位があがらなかったり。
しかしたくさんやってきて、SEOという手法は確かに正しいと確信してます。そもそもサイトがあっても、サイトに来てもらわないと始まらないのだから。
しかし最近は、今まで語られてきたSEOには死んでもらいたいと思うようになった
いきなりぶっ込んでますが、このSEOというたった三文字に秘められた、潜在的な期待が多すぎるから、SEOという広義な言葉は消え去ってほしいとおもいます。
正確にはこの広義な言葉を、因数分解をすべきだということです。
と、三つに大別してみてはいかがでしょう、という話をしてみます。
ユーザー意図を組むという点は昔から変わらない
Google先生が目指してきるのも、やっぱりこれ。 まあ、この概念に近しいものはずっと昔からあって、
- ナビゲーションサーチ
- インフォメーションサーチ
- トランザクションサーチ
ですね。(SEOやってるって言ってる人で知らなかったら勉強不足。)
ナビゲーションサーチにしてもトランザクションサーチにしても、大きく目的は違えどユーザーの検索意図にあった検索結果が出るし、ユーザーが求めるランディングページでなければならない、ということです。
これらを少し昇華させて考えてみたのが、前述の三つのSEOです。一つずつ話してみます。
エクスペリエンスSEO
ゴールは、あらゆるキーワードで、ユーザー意図に合わせたランディングページになっているか、です。PLPなんて言ったりもします。
- 既に順位が出ているキーワードでのランディングページに違和感はないか。
- 今上位表示されているページは正しいか。PLPという考え方を徹底。
シンプルな話ですが、この視点が極端に削ぎ落とされているSEO会社が多い気がします。
UI、UX寄りの話でもありますが、紛れもなくこれもSEO。
SEOでユーザーのエクスペリエンスを損ねていないか、を追求するのはいつだって忘れられているのです。(UIUXコンサルの方も、ぜひ積極的にこの概念を取り入れてみてください。)
トランザクションSEO
売上やコンバージョン、ユーザーゴールを達成するための、広義なSEOで一番重要視されている手法です。
これはシンプルですから、解説はいらないですね。ただ、シンプルゆえにSEOはここだけしか理解されていないです。
SEO単体で語らず、ターゲティング、リターゲティングにも相性がいいので、うまく組み合わせるとよいですね。
ブランディングSEO
その名の通り、直接的にトランザクションは産まない一般キーワードで上位表示を目指す手法です。
- ユーザーが会社の接点となるキーワードを予測、もしくは現状の流入状況から分析。
- それらキーワードで上位表示できるコンテンツの制作、もしくはチューニング。
これは忘れがちというか優先度が極端に低くなりがちなのですが、最近はコンテンツマーケティング(ネイティブ型、面白型)と相性がいいので見直されてきました。
僕も力を入れているところで、結局一番CVRが高い社名検索のボリュームが増えるんですよね。間接的で効果が測りにくいけど、怠っていると本当に全体のコンバージョンが減っていきます。
そもそもSEO基盤が整っているか、はこれ以前の問題。
うちのサイトも全然できてないのですが、
- そもそもインデックスされているか。
- 構造は最適化されているか。
- HTMLは最低限整っているか。
- 不正はないか。特に外部リンク。
- MFIや構造化なども考慮されているか。
といった基本的な部分ができて前述の三つのSEOが実践が効果を出してきます。
もちろん、全部完璧にするのは難しいので、基盤は基盤で整えつつ進める、というのがスピード感的にもよいと思います。全部整えるのは性善説で、数年かかります。
コンテンツSEOは、全てに係る。コンテンツマーケティングは、別物。
今流行りのコンテンツマーケティングというの言葉、前のエントリーでも書きましたがSEOの手法ではないです。ここの勘違いも多すぎますよね。
足りないコンテンツを増やしていくことはコンテンツSEO。これは従来のやり方で、SEOとしては当たり前の手法です。(コンテンツマーケティングのとっかかりとしてやるのは推奨です)
前述のエクスペリエンスSEO、トランザクションSEO、ブランディングSEOどれにもコンテンツSEOは使えますが、そもそもコンテンツマーケティングの中にはWEB広告もあれば、PRもあれば、リアルもあります。勘違いしないようにしましょう。
あなたのやっているSEOに偏りはないか?
前述の三つのSEOの型はあくまで僕が勝手に提唱しているものですが、みなさんがやっているSEOで偏りがないかチェックしてみてください。
そして、気づいた方もいらっしゃると思いますが、もはやほとんどSEOの話ではなくなっているんですね。
ランディングページの改善もあれば、ブランディングもあれば、足りないコンテンツの拡充の話もある。
制作チーム、広報チーム、UIUXチーム、その他様々なチームと絡みながら進めなければならないのは非常に難しいです。しかし、キーワードプランナーはユーザーエクスペリエンスプランナーにならなければなりません。目指すべきSEOはそこです。
こんな話を、こんどコンサルに入ってもらってる会社にしてみようと思います。絶対うざがられるわ…。
それでは、んちゃ。