SEOの検索順位ごとのクリック率データを公開してみる。
SEOのシミュレーションに必要な、クリック率。
僕は予算をもらってSEO・コンテンツマーケティング・その他WEBプロモーションを推進する立場にいますが、施策実施にあたり必要となるのが『効果のシミュレーション』。
特にSEOは効果に直結しやすいのでシミュレーションの精度が求められるのですが、シミュレーションに必要になるのが「検索順位ごとのクリック率」。
海外が出しているクリック率のソースはあるのですか、データも古く、日本と海外は性質も文化も異なるので全然参考にならない…。
検索順位ごとの推定クリック率を出してみました。
というわけで今回は、私の経験と、自社のデータと、世の中のクリック率データを元に検索順位のクリック率を出してみましたので、ぜひ参考にしてください。
これ、敵に塩を送るのかもしれないんですが、検索マーケティングが発展するためには必要だと思ってます。だって、よくわからないソースを活用しているのなんて、マーケターとしてイマイチだと思いませんか?
そして、別にこのデータGoogleのツールで誰もが見られる一般的な数値をまとめただけなのですが、怒られそうになったら非公開にしますのでご注意。笑
《諸注意》
※今回のうちのデータは、ブランド名とナビゲーションサーチを排除したデータです。
※後述の特性がありますので、お使いの際は気をつけてください。
※使う際はご一報いただきたいのと、出典を必ず載せて貰えると嬉しいです。
検索結果ごとのクリック率はこちら。
さて、早速公開します。
いろいろなデータを基に出してみましたよ。
順位 |
①当社一般語※1 |
②他平均※2 |
③Net Booster ※3 |
①②③+経験からの想定 |
1位 | 18.4% | 29.9% | 19.4% | 20.0% |
2位 | 9.3% | 13.1% | 15.1% | 12.0% |
3位 | 6.5% | 9.3% | 11.5% | 7.0% |
4位 | 4.6% | 6.5% | 8.9% | 5.0% |
5位 | 2.7% | 4.9% | 7.2% | 3.0% |
6位 | 2.6% | 3.7% | 5.9% | 2.5% |
7位 | 2.0% | 4.6% | 2.0% | |
8位 | 1.7% | 3.9% | 2.0% | |
9位 | 1.6% | 3.4% | 2.0% | |
10位 | 2.1% | 2.8% | 2.0% |
※1 サーチコンソールよりブランド系やナビゲーションサーチのクエリを除いた2,000キーワードくらいの平均。(2017/2,3,4のデータ)
※2 他データ平均は、以下の記事の参照元すべての数字を平均化したもの。2014年までのデータ。
グーグル検索結果の順位別クリック率2014年版 + ページランク正式終了!? のお知らせ など10+4記事 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
※3 NetBooster公開データ(2014)より。
Googleウェブマスターツールの検索クエリのデータ参考、対象キーワード数:120万、対象ブランド54、ブランド検索を除いた一般的なキーワードだけが対象とのこと。
検索順位別クリック率(CTR)と年代別推移まとめ
データを作ってみた所感。
このデータを作ってみようと思った経緯は、「いま市場に出ているクリック率のデータは高めの数字なのではないか?」という感覚からでした。
シミュレーションしてみても、実際それ通り流入が増えた経験が無かったのです。
そして、データを出してみたら、実際そうでした。
ブランド名を除いたとしてもいわゆる指名買いに近い「ナビゲーションサーチ」が含まれると、急にクリック率が高まったりします。これ、市場のデータって抜いてあるのでしょうか??
いわゆる情報を探している「インフォメーションサーチ」の場合、思ったより1位になっても押されないし、5位以下の減衰率は高いです。
ちなみに、④の想定値は、うちのデータが低いので少しうわブレ補正をかけた数字です。しかし、②③に寄せるほどでは無いので、あくまで自社のデータをベースに少し上げた程度です。そこそこ精度高いと思います。
ブランドやクエリによって全然変わることに注意。
一部繰り返しになりますが、あくまでこのデータは、
- 個人向けのリード系商材
- 比較が必要な場合がある
- そこそこブランドネームが浸透している
- ブランド名やナビゲーションサーチは含まない
- 検索結果画面の見た目(title,metaを直す、リッチスニペットなどの改善余地はもちろん有)
といったような、うちの会社のマイナスバイアスがかかっていたり、市場のデータよりインフォメーションサーチに特化したデータなことにはくれぐれも注意してください。
「トランザクションサーチ」と呼ばれる商品を選ぶクエリ、寡占的な商品のクエリ、BtoBなどはもう少し高めに推移するはずです。
上記数字は、あくまで、一般語かつインフォメーションサーチの参考としては生かせると思います。
是非ご活用ください。
こちらのデータ、結構使えると思うので、ぜひご活用いただければと思います。前述の通り、出典とかは書いたり一報くれると嬉しいです。
ちなみに、このデータを元にシミュレーションが失敗して、採算が合わなくても一切責任は取りませんよっ!!笑
それでは、んちゃ。