事業主が『オリエンテーションリスト』を用意すると、効率と効果と気合いがグングングッッッ!て上がる件。
事業主は、ベンダーに会いまくらなければならない。
いきなりですが、僕はベンダーに会う事が好きです。
というのも、事業主は会社にずっといると情報が閉ざされているので、マーケターとして昔の市場に取り残されるのが怖いからです。
転職する前、「3年で持っている知識が古くなる」と先輩に聞いていたのでびびっているというのもあります。
逆に、事業主しか沢山のベンダーに会えないので、このチャンスを逃さない手はないとも思います。
しかし、会うのはそこそこ大変。
そうした前提の元、実際、威張る数ではないですが転職して2年弱で100社は会っていて、御縁ありお仕事にもたくさん繋がっています。今週も5社には会いました。
お会いするのは初対面の場合も多いので、当たり前ですが自身の会社のこともしっかり伝えなければいけませんし、短い時間の中で適切にオリエンテーションしないと満足な提案がなかなか出てこないです。
これがなかなか骨が折れる。。
しかし沢山のベンダーに会ううちに、
- 必ずご説明しないといけない項目は共通するが、意外と抜け漏れてしまう
- 悩みはピンポイントより、全般的に伝えておけばよいことが多い
- こっちが話さなくていいと思うことが実は知りたかったりする
と思うことが多々あることに気づきました。
そこで、今回は経験に基づき必要だと思う項目を網羅した、事業主としての『オリエンテーションリスト』を作ってみました。
ちなみに、事業主限定なのと、もちろんみなさんの業種業態に合わせて使わないと変なところがあるのは予めご了承ください。
そして事業主が用意する必要はあるの?という方もいると思いますが、それについては後ほど。
オリエンテーションリストはこちら。
まずはご覧下さい。
基本情報 | 広告主名 |
---|---|
ブランド名 | |
商品名 | |
KPI | 部署のミッション/関連するKPI |
自分(自分のチーム)のミッション/関連するKPI | |
関連する部署とその部署との関係性 | |
本プロジェクトにおけるKPI | |
市場環境 | 市場動向(その市場の最近のトレンド・商流) |
消費者動向 | |
競合&競合動向 | |
大枠の プロモーション 内容 |
プロモーション対象の商品/サービス |
プロモーション対象の商品/サービスの特徴 (競合優位点や差別点も含む) |
|
商品/サービスにおける課題 または商品/サービスのプロモーションにおける課題 |
|
商品/サービスのプロモーションの目的・ゴール | |
この施策でリーチしたいオーディエンス (既存ユーザーも含む) |
|
ブランドもしくはキャンペーンメッセージ | |
現在検討中または利用中の媒体と施策の概要(目的など)・予算(Webメディアに限らず、テレビ/雑誌等含む) | |
ブランドのご法度事項、制約、版権、法律の縛りなど | |
過去の成功・失敗 | |
基本情報 | 決裁フロー |
決裁時の注意点 |
見ていただくと、当たり前の内容が多いと思った方が多いかと思います。
かなりシンプルですが、全ての項目が大事で、話しているうちに抜け漏れがちなのです。
作った上で気にした点は以下の通り。
- 基本情報(抱えるブランド、サービス、体制、導入しているツールやコンサルも)
- KPI、評価項目、他部門との関わり
- 市場、競合の情報
- 課題、目標、スケジュール感
- サービスや商品の情報
- 制約事項、過去の事例、決裁に関する情報
予め手元に用意しておくと、抜けもれなく伝えられます。
受託側にいた時はいきなり4から話し出すクライアントが多い印象がありましたが、その場合的を射た、面白い提案を出すのが難しかったです。
事業主として、誠意を持って、必要情報をオリエンテーションすることはマストなことなので、備忘録としてもかなり活用価値があります。
ベンダーに初めに配らないことがポイント
これ、リストをミーティングの冒頭配布することも考えたのですが、それをやると確実に引かれます。
- ロジカル過ぎる印象をあたえる
- ガチすぎる印象をあたえる
- 先方が話す時間が無くなる
などなど、先に配ることで明らかにネガティブな側面が多いからです。
そして、リストの内容を抜けもれなく聞いてくれる営業やコンサルの方は信用できるので、やらしいですが一つの評価基準として置いてます。
事業主もベンダーも、誠実たれ。
ベンダーの方は電車に乗って時間をかけて来てくださいます。事業主だって、時間がかかります。ただ会うための打ち合わせなんて一つも必要なく、必ず会う目的があるはずです。
ですので、会うときは僕も気合いを入れていますし、ベンダーの方が気合いが入ってないのが分かると本当にがっかりします。
オリエンリストは、予めベンダーが用意しているケースは多いと思いますが、事業主で準備していたのは前職でも見たことがないです。
しかし、これって事業主がいつも受け身で、気合い入ってないなと思うのです。
なぜ用意していないのですか?と僕は提起したいです。これが文化になるべき、とすら思います。
お互い、誠意を持って、気合いを入れて面談が出来れば気持ちのいいアウトプットが効率よくでき、きっと案件化されるはずです。
事業主も、ベンダーも、ご参考になれば幸いです。
それでは、んちゃ。