企画や改善案は『たくさん使ってくれている人』と『一番わからない人』と『古参』の意見を頼りにすればよい件。
企画や改善を進める時に耳に入ってくる『さまざまな意見』
どうも、fkdです。
僕はBtoCのWebマーケティングをしているのですが、お客さんから直接的もしくはソーシャル経由で意見が聴ける環境にあります。
つまり、嬉しさも怖さも味わえるという表裏一体、スリリングな環境です。
そんな環境だと、プロモーションやWebサイトの分析の仕事をしている時、または企画を立てたり改善しようとすると、色々な人の声が聞こえてくるために『何から手をつけるべきなのか迷ってしまう』ことがあります。
100人いて、100人全員に気持ちよく訴求できたり機能やサービスを使ってもらうことは理想ではありますが、絶対に無理です。
でも、あれもこれもやりたくなってしまうのです。みなさんも、そうなのではないでしょうか?
そこで、今回は受託側と事業者側の経験上、効果が出やすい意見の取り入れ方を書いてみます。
どうぞどうぞどうぞどうぞ。
大事にすべき『三つの意見』
大事にすべきなのは、三つの意見だけです。
- たくさん使ってくれている優良顧客の意見
- 一番わからない人の意見
- 長年サービスに関わってきた古参の意見
#ちなみに、マジョリティな意見で明らかに致命的なところは当たり前に改善しましょう。そこは割愛してます。
さて、一つずつ話していきます。
1.たくさん使ってくれている優良顧客の意見
全体に対して少数派であろうと、たくさん使っている(利用している)優良顧客の意見として出てきた課題は、顕在している最も重要な課題です。
マジョリティの意見より痒いところに手が届いているというか、本質的な改善点であることが多いのです。
優良顧客を大事にしない企業は企業体質的に不健全だと思います。それは、家族を大事にしないで、新しく友達を作るために躍起になることに同義です。
批判や不満は毎日新しく産まれてきます。昔からある批判や不満はどんどん埋もれてしまいますから、意識的に取り出して活用しましょう。
NPS向上や、呼量の削減に役立つと思います。
2.一番わからない人の意見
たくさん寄せられる要望やクレームの中でも、重いものもあれば軽いものもあり、そのレベルは全て異なります。
誤解を恐れずに言うと、その中で1番わからない、つまりレベル(リテラシー)の低い方に合わせると、全方位型の改善に繋がります。
サービサーにとっては当たり前の超基本的なことですら理解されていないというのはよくあることです。我々は『わからないところがわからない』わけですから、『(普通思いもつかないようなところが)わからない』という意見は絶対尊重すべきです。
中途半端な改善をするくらいならしないほうがいいです。最低ラインを見極めるために、『一番わからない人』を探しましょう。
その際、わからない人に『説明』してはいけません。わからない人が『直感的にわかる』ようになるには、どうしたらいいのか?を考えましょう。
これが、最大のユーザビリティアップにつながるはずです。各種CVアップに繋がりやすいと思います。
3.長年サービスに関わってきた古参の意見
これ、意外と無視されがちというかその道のプロの意見に負けがちなのですが、甘く見ていると痛い目を合うことが多いのが古参の意見です。
よくABテストを実施してデフォルトが勝っちゃうなんてことが起こりますが、これは『ユーザーが慣れていたから』という単純な理由だけでは不十分。おぼろげながら確かな裏付けがあるのです。
UI、UXの観点からは当たり前にやったほうがよさそうな改善案でも、
- 自社サービスの理解(商品性、クロスセル、メリデメなど)
- ホームページの構造とコンテンツ内容の網羅的な把握
- 今までの経験(過去の事例、ノウハウ、お客さんからの積み重なった意見など)
- それらを総合して働く勘
などから導き出される案はただしいことが多いです。デフォルトはなぜ強いのか、そこに重要な答えが隠されているかも知れません。
レベルを落とすことは絶対にNG。
たくさん使ってくれている人にはもっと喜んで欲しいし、一番わからない人がわかるようになればほとんどの人が救われるだろうし、古参の経験値はもっと生かすべきです。
しかしながら、レベルを落として達成するのではなく、上記の意見を生かしてよりよいものを提供するのです。
例えば、古参にありがちなのは、新しいことをしようとすると保守的な理由で断ること。それだと前に進めないので、あくまで新旧の意見を織り交ぜて昇華させるよう、推進力をもって進めていきましょう。
分析は問題点出しには使わないほうが無難。
分析をしている人にとっては当たり前の話かもしれませんが、分析は仮説を出すために使うのではなく、
- 仮説の検証、
- 上記の意見の裏付け、
- 優先順位付の際の指標
として使う方が有効に使えます。
もちろん、仮説出しにも使えるのですが、はっきり言って分析から出てきた仮説はどこか面白みに欠けるというか、本当にユーザー視点になっているのか疑問に思うことが多いです。
改善案を出すことより、優先順位をつける方が難しいし重要。
改善案は、少し考えればたくさんでますがいつも迷うのがどの順番に、何をやるか。
ここにかなり意識を傾けつつ、スピーディかつ効率的にやるのってめちゃくちゃ難易度高いんですが…頑張っていきましょう。笑
それでは、んちゃ。