Google Dance Tokyo 2017に行ってきました。 #GoogleDanceTokyo
Google Dance Tokyo 2017参加レポート。
どうも、fkdです。
運よく「Google Dance Tokyo」に当選したので、2017年8月25日にイベント参加してまいりました。
ちなみにGoogle Dance Tokyoはなんぞや、というと、
本イベントは Google の検索チームと、ウェブマスターやサイト運営に関わる皆さんを結ぶことを目的にしたもの。
今年の Google Dance Tokyo では昨年に引き続き Webmaster Relations から Gary Illyes、長山一石、金谷武明が参加し、Google 検索についてのセッションや Q&A の時間を設けるほか、Google 社員と参加者のみなさんの交流タイムなどを予定しています。
という感じです。(下記のURLより。)
Googleの検索アナリストGary Illyes氏、Google中の人 長山氏、金谷氏、大倉氏などによるセッション、アルファブロガーよっぴーさん、SEOといえばの鈴木けんいちさん、ちょまどさんバカ毛さんなど著名な方々の持ち時間5分のライトニングトークなど非常に盛りだくさんで面白かったです。(ライトニングトークは笑いの取り合いっぽい部分が若干強かったですが・・・)
GoogleアシスタントとかGAとかの話とかもあったんですが、結構SEOの内容が多くて担当として参考になったので、簡単にまとめます。(かなり表面的な感じなので、詳しくは鈴木けんいちさんや木村さんのブログをご参考ください。)
あと、他にも面白いセッションたくさんあったのですが、今回はSEOの内容メインに記載します。(というか他のセッションは全然関係ないorマニアックすぎるので。)
それでは、どうぞどうぞ。
Google中の人が語るSEOの基本
まず、Googleの長山さんが「Webmastering 101」なるセッションで、SEOの基本についてお話ししてくれました。
Googleのクロール、インデックス、ランクに対する考えはSEOスタートアップガイドのとおりですが、SEOのポイントは以下のように話していました。
- ユーザーを知る(ユーザーは検索において、自分たちのサイトにどんなことを期待しているのか?)
- モバイル対応(みんな今はスマートフォンを使っている。スマートフォンからの検索に対し心地よくなっているか?)
- Search Consoleを使う(Googleがデータを公開している。分析する。)
- Webmaster Guidelineを守る(基本。ズルしない。)
- Googleに聞く(わからなかったら直接聞く。)
本当に基本的な内容ですが、「ユーザーを知る」が一番にきているのが「ユーザー体験の最適化」を掲げるGoogleらしいと思いました。そして、2、3も結局ユーザーのことを最優先に考えるということ。
SEOのみならず、Webマーケティングの基本概念はここに尽きる、ということをGoogleの方から改めて聞けたいいセッションでした。原点回帰。
あと、改めて参考になったのは、インデックスのクロールバジェットについても少し言及していた点。やはり、一度にすべてのURLをクロールすることは困難で、重要と判別したページから回っていくという話はやっぱりそうなんだな、と思いました。
モバイルファーストインデックス(MFI)について
SEO担当で一番気になる内容。このセッション以降は、ゲイリー氏が話してくれました。直接聞けるなんて、めっちゃ豪華。
まず、そもそもMFIを導入する理由ですが、単純に「モバイル検索のほうが圧倒的に多いのだからモバイルフレンドリーにしないほうがおかしい」というもっともな理由でした。モバイルで検索する80%がモバイルフレンドリーなサイトを閲覧しているとのこと。つまり、検索してPCサイトが表示される時点でユーザーは離脱していることが結果からも出ています。
しかし、MFIの実験を行うとインデックスにダメージを与える(ランキングに影響がでてしまう)ことが判明。従来検索で上位表示すべきサイトの検索流入が減少し、結果クオリティ低下になってしまい、なかなか導入に踏み切れないみたいです。(導入時期はまた未定。)
原因としては、いろいろなサイトで以下の4つの差分があり、今までの結果とギャップが出てしまったようです。
- PCとモバイルで提供するコンテンツが一致していない。
- 構造化データがPCサイトしかない。
- モバイルでの画像に対する対応の欠如。(PCのみでしか画像がない、など)
- 構造化データ以外のmetaデータの欠如。
つまり、モバイルのほうが情報が欠如してしまっているのです。これは後発でモバイルサイトを作ってきた歴史から致し方ないともいえます。
MFIはサイト単位なのかページ単位なのか
MFIのインデックス更新ですが、検索インデックスはもともとサイト単位ではなくページ単位で実施しているため、MFIの時も同じ仕組みであると明言されました。
オプトイン・オプトアウト機能の実装
こちらはすでに発表されていますが、MFIに対応している、もしくはしていないということを(おそらくSearch Consoleで)宣言できる機能を実装する予定とのことです。
その場合、オプトイン(アウト)の単位はサイト単位になるみたいです。(※ただし、オプトアウトしたあとにどうオプトインするかなどは不明。)
MFIはページ単位とありましたが、オプトアウトがサイト単位となると、ちょっとここはギャップがある気がします。
一気にMFIに適用するのではなく、徐々にMFIへ移行していく予定とのことですが、まだそのプロセスは未定という感じが伝わってきました。
MFIにむけてレスポンシブウェブデザイン(RWD)にすべきか?
MFIに対応するのを考えるのであればレスポンシブウェブデザイン(RWD)がおすすめとのことでした。理由は、
- コンテンツの差分がない
- 構造化データ、metaデータ、画像データがそもそもPCもモバイルも同じになる
ということで、何も考えなくてもMFI対応していることになるからです。
もちろん、RWDでなくてもきちんと意識していればいいのですが、それは結構面倒で難易度が高いです。
ちなみに、RWDにしたからといって順位が上がるわけではなく、MFIでロスなく評価してもらえる、という言い方が正しそうですので誤解なきよう。
構造の話。
SPA(Single Page Application)開発時の注意点
Single Page Applicationとは、最近増えていますが単一のページでコンテンツの切り替えを行う構造のことです。きちんとSEOを意識しないとSEOとバッティングする構造なので難易度が高いといえます。
ゲイリー氏は
- URLがコンテンツによってユニークなこと。
- Googlebotがレンダリングしてコンテンツが認識できること。Fetchを活用。
- GooglebotはChrome41のレンダリングだから気をつける。実際のChrome41をダウンロードしてチェックするのもおすすめ。
ということを言っていましたが、SSRやらPWAやらかなりテクニカルな解決策もあり、ここはしっかり調査したうえで実装したほうがいいです。(私もここ全然詳しくないのでSEOにもっと詳しい方の意見をご参考ください。)
モバイルサイトでのパンくずをどうしたらいい?
結論は自分でUXデザイナーと話し合え、でした。笑
スマホ画面の表示面積も限られているので一部を隠してもいい、HTMLとしては存在するから悪い影響にはならないだろうとのことです。
ただし、隠してもいい、という発言はあくまでUX視点で考えられていることが条件で、SEOのためという考えは捨てましょう。
クリックや、ソーシャルシグナルの順位影響
「ソーシャルシグナルは使っていないし、今後も使う予定はない」と明言されました。不安定すぎて、いちいち使っていたら精度が悪くなりますからね。
一方、クリックデータは「パーソナライズのため、あいまいなクエリの精度を上げる」時と「新しい検索結果(アルゴリズム)の評価」に使っているとのこと。それ以外は、ユーザー行動はノイジーなので使えないようです。
へー。
Google検索の描く未来
他にもナレッジグラフは重要度が高い案件として進めているとか、Search Console APIの話とか興味深い話がありましたが、特に検索エンジニアをしている大倉氏の発言が非常に印象的でした。
アルゴリズムを作るときは、自分ならどうやってページを見ていくかを考えて作っていく。
極めつけはこれ。
質問を言ってもらわないと答えが出ないという今の状態が恥ずかしい
恐ろしすぎるほど未来を見据えた思想で、感嘆しました。。検索エンジニアがこういう発想なのはすごく心強いです。
あと、Google全体として掲げている
という次の概念が話されました。はっきりいってよくわからなかったのですが笑、要は予測技術や補助技術をより強化し、検索以外の生活体験向上まで目指しているという解釈にしておきます。
Googleとともに検索体験最適化を。
ほかにもGoogleが提供しているフォーラムや勉強会があります。
Google ウェブマスター向け公式ヘルプ フォーラム
https://productforums.google.com/forum/#!forum/webmaster-ja
#ウェブマスターオフィスアワー
https://plus.google.com/communities/115069764931066832848
この辺、意外と知らない方が多いのでは?質問に対する回答を見ているだけでもかなり参考になりますし、オフィスアワーはそんなに頻度は多くないのですがこれまた見ているだけでも勉強になります。
Googleがこれらのフォーラムやイベントを実施している経緯としては、SEOの理解を深め正しいSEOを実践できるように推進していくためです。
ぜひSEOなみなさんは積極的に参加していきましょう。僕ももっと積極的に活用しようと思いました。
それでは、んちゃ。