キャピタルワンとメリルリンチに学ぶ顧客接点デザインの好事例。(Adobeセミナーより)
Adobeセミナー『デジタル時代に求められるビジネスを成長させる顧客体験の構築』より。
どうも、fkdです。
12月6日にAdobe社が開催した金融業界向けセミナー「デジタル時代に求められるビジネスを成長させる顧客体験の構築」に参加してきまして、その中で
『金融業界で今後重要となるデザイン(UX)とその活用』
~海外金融機関の事例からデザイン革命を考察~
山口 竜司氏
というセッションの内容が面白かったので共有させていただきます。
内容は海外の金融業界におけるWeb・リアル店舗を含めたUX、CXデザインの話ですが、個人的には新しい発見がありました。
キャピタルワンは、支店をキャピタルワンカフェとし、店舗における顧客接点を『デザイン』し最適化。
一つ目は、キャピタルワンでの支店における顧客接点デザインの話。
これ、よくまとまった記事がありましたのでご紹介します。
記事を引用させてもらいますが、
米銀行大手「Capital One」が若者の銀行離れ対策として、 「Wifi、コワーキングスペース、ファイナンシャルコーチ...これらすべてを無料で提供し、コーヒーの飲める銀行へと変貌を遂げている
という内容です。
まずはコーヒーやワーキングスペースの提供など銀行商材以外で顧客を囲い込み、自然と金融商品になるべく長く触れさせるようにしています。
結果的にブランドを好きになってもらいサービスを利用してもらう。まさにWebで行なわれているコンテンツマーケティングをリアルで実現している好事例ですよね。
そして、銀行といえば待ち時間が長いのがストレスですが、そのストレスを軽減させている点も素晴らしいです。
アプローチとしては大胆ですし、回りくどくもあるように思えますが、実に理にかなっています。これぞ顧客接点最適化。
メリルリンチ、モルガン・スタンレー、プレデンシャルは、人の関心を起点としたWebデザインに。
続いてはWebサイトの顧客接点最適化の好事例です。
見出しで挙げている3社は、ログイン前は顧客の関心事や悩みに関する『記事メイン』で、一部の記事の続きはログインの後で、という形で会員登録を促しています。
面白い点は、ログイン後に、ログイン前に取れた顧客の興味と購買データを連携させ、適切なアップセルのレコメンドや営業展開を可能にしているところ。
Webサイトは精緻なログがとれますので、そのデータをうまく活用していますよね。もちろんコンテンツの制作は非常に骨が折れると思うのですが、優秀な営業マン数人の年棒でペイしてしまうと考えると非常にいい施策だと思います。
どのチャネルでどうデータを取って、どうアプローチするのかというところ、つまり提案型サービスへ変貌を遂げているところがアメリカでは多いそうです。
以下、アメリカのサイトですがご紹介しておきます。
Bank of America Merrill Lynch - Business Solutions
https://www.morganstanley.com/
実際にサイトを見てみると、ログイン前はそもそもがコンテンツサイトのようなデザインですよね。一見、企業のサービスサイトとは思えません。
いま、会員向けコンテンツマーケティングを企画していますが、これは非常に参考になりました。
顧客の体験デザイン。
デジタルのCX、UXというと単なるWebサイトデザインにとどまりがちですが、顧客の体験自体を変えるという点で面白い内容でした。
実際、日本でも同じような発想で取り組む企業は増えてきているので、僕も遅れないように取り組んで行きたいと思いました。来年の目標にしよう。
それでは、んちゃ。