マーケティングアジェンダ2018 まとめその2。ブランディングは意味を創り、パーセプションを変えること。
ブランディングは意味を創ること。
どうも、fkdです。
マーケティングアジェンダ2018で学んだ『事業主のマーケターとして必要な3つのスタンス』 - FKDのWEBマーケティングをツラツラ(マケツラ)
この第一弾の記事、お陰様でご好評を頂きまして、PVも1,000を超え、多くの方からご意見・お言葉頂戴しました。ありがとうございます!マーケティングアジェンダの注目の高さも同時に感じました。
さて、今回は初日のブランディングに関するセッションを私なりにまとめます。
ブランディングというのは広告宣伝においてメインのお題になることが多い割に、常にフワフワしていて、なかなか定義づけややり方がわからないものです。
ブランドプロモーション担当にもなりましたので、どう伝えるのかをセッションを通じて僕なりに考えました。
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『愛を叫べ、意味を創れ。』
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というこれまた凄まじい、そうそうたるメンバーのキーノートで、消臭力VSファブリーズのブランディング戦略を実際のマーケティング統括の方から話していただくという、贅沢かつ挑戦的なセッションでした。
本記事は、その中で『意味を創る』という部分にフォーカスしています。
どうぞどうぞ。
人の生活においてルーティーンを作るのは難しい。
まず、ブランドとは、という問いが冒頭ありして、
・お客様との約束
・お客様との意味作り
・お客様との関係値
といったブランドの様々な定義を各マーケターの方々がおっしゃっていましたが、
『生活者の日々の生活に自然に馴染む』のが究極のゴール
というのは共通の考えとしてありました。
そのためにはルーティーンにいかに入り込むのかがポイントになります。入り込み方は、
ルーティーンを変えるための方法は3つ。
1.今あるルーティーンにくっつける
2.今までのルーティーンと入れ替わる
3.全く新しいルーティーンを作る
とまとめてられていました。非常にシンプルでわかりやすいのですが、2,3はもちろん超難しく、1でさえそうそうできるものではない。。
また、消費財や飲食でないうちのようなクレジットカードや保険といった、そもそもルーティーン外のサービスや商材の場合は、ルーティーンに入るのはそもそも困難になります。
競合からシェアを奪うのではなく、意味を創り、パーセプションを変え新しい市場を取りに行くという選択。
そこで、次に考えるのは『今ある市場におけるシェア争い』。
ここからが題名にもある『意味を創れ。』という1番重要(と僕が思う)ポイントに入っていきます。
シェア争いは、
- 競合のシェアをとりにいく
- 新たな市場からとりにいく
という二択があります。しかし、競合のシェアを奪いに行くには、競合の元々の信者もいますし、先の通りルーティーンに入るのは無理ですし、ガチのベネフィット競争やブランドメッセージングの差別化になるため、体力が必要になります。
意外と意識しないのが2の『新たな市場創出』。
もちろん難易度が高いのでなかなかそっちに行けないということはあるのかも知れませんが、そもそも目が向いていないケースが大半です。
実際僕のいるクレジットカード業界でも新たな市場に取りに行った方がよっぽど効率的なのに、競合とのシェア争いに勤しんでしまっている気がします。
ファブリーズはファブリックケアで売り出したが、ある時ホームケアの文脈に変えた。それが転機だった。
上記の通り、ファブリーズは別の市場、つまり別のパーセプション(購買する理由、好きな理由)を創出し、コントロールしたのです。
相手が自分のことを好きになるように、相手の『好き』を自分が有利になるように変えることを考えると、それが市場創造につながる。つまり相手のパーセプションを変えるということ。(伊東さん、富永さん)
と言う話がセッションにあり、まさにこの視点が必要だな、と妙に腑に落ちました。
言い換えると、新たな市場創出をするには、相手の『好き』に無理に合わせないことがコツとなります。
名前を覚えてもらうのが「認知」ではない。名前を覚えてもらう時に、別視点での価値を提供する。
ブランド認知は、社名を連発したりして『そもそも知ってもらう』という認知と、『どういう人かを覚えてもらう』という認知に分かれます。
さらに言うと、どういう人かを覚えてもらう認知はただ覚えてもらうだけでなく、『 相手に好きになってもらうように覚えてもらう』必要があります。当たり前ですが、嫌いと思われてはダメですから。(消臭力のミゲルくんのCMは、認知させつつ好きを実現した、驚異的なCMでした。)
『あ、そういう視点もありだね。』
『そういう視点も入れると、便利や豊かになりそうだね。』
『なんか、よくわからないけどちょっと好きかも。』
と思わせる、と言い換えるとわかりやすいでしょうか。
例えば、僕がいるクレジットカード業界は今ポイントバック戦争。楽天カードがそのパーセプションを作り出し、いまはそのパーセプションで支配されています。
しかし、新たなパーセプションを生み出しつつ、そのメッセージを伝えているのがうちの会社であれば、ブランディングは自然と成功します。
個人的な話ですけど、今の市場に足りていない、新たなパーセプションを広めたいという想いは僕の頭にあったので、このセッションで確信に変わりました。これからカラーの映像を描いていこうかなあ、と考えています。
あと、パーセプション(好きな理由)を創る・変える。それはブランドとして生活を豊かにするという、ひとつの使命であるとも思います。
ちなみに、パーセプションフローモデルは既に確立されていて、ご興味ある方は音部さんのサイトにてご確認ください。
Coup Marketing Company inc. | クー・マーケティング・カンパニー
広告は代償である、という桃源郷に向けて。
広告とは、平凡な商品やサービスを作ってしまったことにたいして、あなたが支払う代償である。
これは2日目のPR TIMESさんのプレゼンテーションにて出てきた言葉で、改めて今の時代に聞くと凄まじく響く言葉ですよね。。
新たなパーセプションを生み出し、それに商品やサービスが載ってくれば広告は最終的に必要無くなります。
本質的であり理想系ではあるのですが、まあ桃源郷過ぎるのでそこを目指しながら頑張ろうと思います。
あと、
好きな理由の10%は因数分解できるが、残りの90%は体系化されていない
という発言がセッション中ありましたが、好きを創るというのは不可解なところもあり、だからこそブランディングというのは面白いのでしょう。
他にもこのセッションは学びがたくさんあったのですが、内容が散らばるのでフォーカスしてライティングさせていただきました。
それでは、んちゃ。