大企業に新卒で入るデメリットを、大企業狙いで就活している人達に改めて伝えたい。
大企業に新卒で入るデメリットについて、改めて考えてほしい。
どうも、fkdです。
最近の新卒採用は3月からエントリーが始まってますから、今は就活真っ只中ですね。
うちの会社にも、キラキラした若手たちがたくさん来て、毎日のように新卒採用のイベントやら面接やらやってます。
しかし、そんな彼らを見ていつも『本当にうちにきて楽めると思ってるのかなぁ』とふと気になります。
決してうちの会社を批判しているのではなくて、企業規模が大きければ大きいほど骨を埋める覚悟がなければ、結構しんどいんじゃないかなぁと思います。
「1年以内に辞める若者」が続々生まれるワケ(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
上記記事によると、入社1年で辞めるのは10%、3年に広げると30%とのこと。この数字はあくまで平均値になってしまうので、多い会社だと1年離職ですら20~30%は超えているのではないでしょうか。これは結構な多さだと思います。
僕は前職が(入社当時は)そこまで大きくない規模でのベンチャー企業で、さらにその中で小さな部署で育ちました。
そして今は決して大企業、とまではいかないですがそこそこの規模の金融会社に勤めているので、両方の視点から就活中の方に“ちょっとネガティブな視点”で書いてみますね。
どうぞどうぞ。
大企業に入ると、やる仕事の『深さ』がしばらく浅くなってしまうリスクを考えているか。
まずは大企業に新卒で入るリスクを整理しましょう。どれもシンプルですが、大きく分けて3つあります。
- ジョブローテーションがある企業は、同じ業務をずっとやることがないため、専門的な深い知識はなかなか身につかない。
- 裁量が無い期間が長く、若くしてものすごく責任のある仕事を任せられることは少ない。
- 人、社風、そもそもの商品・サービスが合わないと、ただの地獄。
どれも結構大きな問題なのですが、特に1,2を全然意識せず入ってきて、すぐ辞める人が非常に多いようです。
- もっとやれるはずなのに、やらせてもらえない。
- いつまで経っても任される内容が浅く、自分が成長できない。
- 慣れてきたくらいで異動になってしまう。
というジレンマに悩まされるのでしょう。
総じて、しばらくの間は『深さのある(専門的な、責任が重い)仕事ができない』ということ。社員が多いということは上のレンジの優秀な社員も多い。よくよく考えてみると当たり前なことなんですけどね。
もちろん、大企業でもいきなり活躍出来る土壌がある会社は増えています。しかし残念ながら大半の大企業の新卒に上記は当てはまるのではないでしょうか。
これってすごく怖いことと気づかず就活している方が多い気がします。
エントリーシートとか面接とかでしゃべったことを、採用されたらやらせてもらえると思っているかもしれませんが、そんなわけはなく運が良くてできたとしても早くて数年後です。なのに、やりたいことができない、と言って辞めるのは考えが甘すぎます。
今一度、大企業ばかり受けている人は考えてみてください。
小規模の会社に新卒で入るリスクもある。
一方、小規模の会社にもリスクはあります。これも同じく大きくわけて3つです。
- すぐに重要な業務を任せられるので、うまくいけばすごいスピードで成長できるが、しっかり教育されてないので精神的にも肉体的にも大変で病むことも多い。
- 基本的に大きく業務が変わることがないので、その仕事が好きになれれば物凄い知識と経験を身につけることが出来るが、嫌いな仕事の場合は苦痛でしかない。
- 規模が小さい仕事が多いので、社会に影響を及ぼしている感覚が少なくなる。
1,2はポジティブな側面でだけ捉えらがちですが、そこが盲点です。やりたい仕事ならいいのですが、やりたくない事をやらされ、精神的に疲弊するケースが大半なのです。。
ベンチャーに入ってすぐに『やりたかった専門分野の責任ある仕事が任される』と思ったら、『わけのわからない分野の責任ある仕事』が任されてしんどい、ということは本当によくあることです。
実際に僕の一社目も、上記の理由で多くの同期が辞めました。そして、僕自身予期せぬ仕事を任されました。
クライアントへの報告会の前日は緊張で眠れなくなることは多かったり、家でも仕事ばかりしていた時もあって体調をしばらく崩した時もあったり、大変なときもありました。
大企業の方が大器晩成、小規模の方が早熟かもしれない。
次に、『成長』の観点で話をしてみます。
前述のとおり、小規模の方が自分が成長できる、という考えで小規模の会社を選ぶ方も多いかもしれません。それは、多くの場合当たっている気がします。
しかし、大企業にプロパーで入って活躍している社員が、小規模の会社にいた人より劣っているということは一切無いです。
むしろ30代後半くらいになると、各種専門誌のメディアの露出は大企業勤務の方が多くなっている気がします。
やはり成果に基づく経験が圧倒的に多くなるのと、大企業の方が担当レベルでも使える金額規模が大きくなるので、語れる範囲と濃さが圧倒的に違うのでしょう。
小規模の会社だって、その中で偉くなれば大きな金額を動かすことは出来るかもしれません。しかし、偉くなれるかどうかは当然わからないのと、前述の通り社会に与える影響が、知名度が高いため同じ金額を使った時でも大きく変わるのです。(上記小規模な会社のデメリット3の話ですね。)
大企業で20年以上一線で活躍し続けている方はとんでもないスキルと経験と知位を身につけています。一部の方には一生叶わないのかもしれない、と思います。もちろん、何年いても大したことないな、と思う人も結構いますが…。
一方、大企業に新卒で行っていたら今の僕はいなかったです。やはり、短期間で専門的な知識をたくさん身につけられましたし、それがあって今の仕事に生かせていますから。小規模の会社に勤めた方が早熟なことは間違いないはずです。
もちろん、会社の規模より個人の努力と素養だ。
成長曲線は全く違う描き方をします。大きく伸びるタイミングの前に『やりたいことができないから』と辞めてしまうのは非常にもったいないなぁ、と思います。
ここまで書いてきましたが、結論は大企業だろうと小規模だろうと、どちらも前提の理解と覚悟と忍耐が必要なのです。
- 自分のスキルを短期間に磨きたいなら小規模に行ってしばらく我慢する。
- その会社の商材やサービス、ジャンルに魅力を感じるなら、やりたいことはしばらく出来ないかもしれないが会社に骨を埋める覚悟で我慢する。
という我慢の二択しかないです。どちらも途中で我慢せずに辞めたら、悪いところだけ体験するネガティブループに入ってしまうでしょう。爆速で成長が始まるタイミングが大きく変わるだけです。
就活のときに『定時に帰って趣味と仕事を両立したい、それでいて成長したい』なんて言う人も増えているようですが、サイボウズさんやかCalbeeさんのような素晴らしい企業ならできますけど、それ以外では会社に期待するのは酷で、自分でどうにかするしかないです。
【自分はどうなりたいかということを振り返って考える】
これができない就活生は、どこにいこうともすぐ辞めるでしょう。最後に、
- バイトリーダーをやってた人も、
- 留学経験ありの人も、
- サークルの部長の人も、
- いい大学出た人も、
あなた以外に沢山いるのですから、なんの長所にもなりません。だから、そこを長所にしてもあなたのやりたいことは出来ません。
さて、大企業ばかり受けている人に向けて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。ちなみに、僕はこんなに深く考えて就活しませんでした。笑
それでは、んちゃ。