森永製菓とカゴメが語る、ブランドの原点回帰論(宣伝会議アドタイデイズ2017レビューその3)
ブランドは、原点回帰を忘れている。
これまた宣伝会議アドタイデイズのセッションで興味深い話があったので共有します。第三弾です。以前の記事はこちらから。
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さて、本題。
最近はブランディングをどうするか、という議論が活発に繰り広げられていますが、意外と『新しい生活者に、新しいブランドイメージをもってもらう』ということがゴールになっているのではないでしょうか?
僕も少しそういう節があったのですが、森永製菓でウィダーインゼリーを担当されている佐藤さんと、カゴメの野菜生活を担当されている重友さんのセッション「魅力あるサービスづくりに必要なことは何か?」を聞いて、原点回帰の重要性を再認識させられました。
我ながら、必読の記事だと思います。
ウィダーインゼリーの失敗例。
まず、ウィダーインゼリー佐藤さんのお話。
ウィダーインゼリーは一度大きく売り方を変えたのだが、売上が2割下がった。そこで、原点回帰をしたらうまくいった。
ロングセラーブランドとして、更なる発展のために別の土俵に行ったら、そんなことは新旧ユーザーは求めてなかったという結果が出たという、失敗談を惜しげもなく披露してくれました。本当に失敗談は参考になりますね。
結果的に今までのお客様を捨てて、新しいお客様を取りに行ってしまった。今の顧客を徹底的に大事にすべきだった。
新しいブランドメッセージにするということは、古いメッセージを捨てるということ。
古いメッセージを捨てるということは、既存顧客を捨てることになりかねません。
新しいメッセージは、新しいブランドに任せる。
そして、こんなことも述べています。
思い切ったことをやるのは、新しいブランドや新興勢力がやればいい。
生活者が離れているのは、今のブランドメッセージに共感しているのではなく、今のブランドメッセージすら伝わっていないから。
この視点、お読みになっている方にとっては当たり前かもしれませんが、僕にはとても刺さりました。
せっかく作り上げたイメージを壊してまでやることか?
新しいイメージは高尚なもので、生活者に求められているのでしょうか?
僕はこのセッションを聞いて、今のブランドイメージを今一度伝えることに取り組んでいる今の方向性は、やはり正しいことだと認識しました。
最後に、重友さんはこう述べていました。
ブランドイメージは企業が発信するのではなく、生活者が何と言っているかに尽きる。
これはズシンと刺さりました。
ブランドメッセージを伝えようという考えは捨て、ユーザーが持つブランドイメージを今一度丁寧に語っていきましょう。
ちなみにこのセッション、ある程度ブランドが長く続いていないと刺さらないようで、途中退席が目立ちました。というか、セッションのタイトルがあいまい過ぎてわかりにくかったのかもしれません。。
しかし、内容はとてもすばらしく、よっぽど変なセミナー聞くより得るものが遥かに多かったように思います。
さて、宣伝会議アドタイデイズのまとめは一旦終了です。
引き続き、セミナー参加しましたらまとめます。
それでは、んちゃ。