受託側から事業主側に転職したので、いい点、悪い点を4つずつ書いてみる。
どうも、fkdです。
僕は社会人10年目で、アイエムジェイにて受託側8年ちょっとやって転職、今は三井住友カードで事業主側1年ちょっとという経歴です。
受託側と事業主側両方経験している人がどれくらいの割合でいるかは知りませんが、両方の側面から語っている記事をあまり見たことがないので書いてみます。
(この記事は、今、受託側で、事業主側に転職したいと思っている方に参考になると思います。)
そこはかとなくあり続ける、受託側からの事業主側への憧れ。
受託側にいるとなんだかそこはかとなく事業主への憧れが募ってくるもんなんですよね。それは、
- アウトプットに厳しく文句を言われたり、
- 納期に迫られ徹夜をしたり、
- 理不尽なことを言われたり、
- 市場に合わせた事業モデル転換のタイミングで会社の方針が揺らいだり、
といったことを経験してきたら、自然の流れだとは思います。僕も少なからず感じてました。
僕は、なぜ事業主側に転職したのか?
僕は何故事業主側に転職したのかというと、事業主側からみた世界が見たかったからです。
事業主側の世界、つまり、発注側の世界。
- 数値や成果がダイレクトに査定に反映される。
- サービスを自らプロモーションし、自ら売る。
受託側にいると、成果が出なくても、こっぴどく怒られ次の取引はなくなるものの、次のクライアントに活かせば生きていけます。
もちろん一時的に成績は下がるものの、極論次に成功を納めれば笑い話になって終わりです。
しかし、それが物足りないところがありました。事業主側の感覚を味わうためには、事業主側へ1回行かねば、ということで転職しました。
さて、本題。
受託側、事業主側、それぞれの良いところ悪いところがあるので、4つずつ書いてみます。
事業主側にきてよかったこと。
狙い通り新しい世界観をたくさん得られました。題名の通り、いい点を4つ書きます。
- ダイレクトにお客さんの声が聞こえてくる。よいことも悪いことも。
- うまくいけば成果が出て褒められ、失敗したら徹底的に理由を追求される。これは厳しい。
- 決裁を得るまでの大変さ、わかります。これが一番大変で、一番大事なこと。
- 自社サービスへの愛着は当然に湧く。理解も知識もたった1年従事しただけで桁違いにつくからこそ、マーケティングで本当にやらなきゃいけないことが見えてくること。
特に僕は4が堪らなく楽しいです。当たり前ですが、ずっと自社サービスのこと考えていればいいので。
蛇足ですが、ピンポイントにビジネス課題を理解してくれる、プロモーション課題を理解してくれる営業には本当に惹かれます。できる営業って、こういうことなんだと、身をもって理解できました。もちろん、ただのツールやリソース提供も時と場合によっては必要ですが。
この営業の感覚を磨けたのも本当にいい経験です。
受託側にいてよかったこと。
これもたくさんありますが、4つにまとめます。
- 色々なお客さんと知り合えること。
- 一緒に目標に向けて頑張って、成果を出したらチームとして一緒に喜べること。
- 最新の情報、他社事例がこれでもか、というほど入ってくること。新しいサービスを開発できること。
- 色々なアウトプットが見られたり、クオリティを徹底的に追求するので質や頭が絶対良くなる。
社会人のはじめは受託側にいてよかったと本当に思います。大変だったしストレスもすごかったけど、クオリティの追求とか知識の底上げとか、今の僕があるのは上司とクライアントのおかげです。
あと、今でも前職で担当したクライアントと飲んだりできるのとか、最高ですよね。
これから受託側から事業主側へ転職を考えている方へ。
上記の通り、事業主側への転職はいいことがたくさんあります。でも、もちろんよくないこともあります。これも大きく分けて4点。
- 企業によってはスピードが落ちる場合がある。上司に恵まれないと、むしろ何も出来ない。
- 会社のルールや、文化があわないとしんどい。転職先の環境を前の環境と比べてしまい、GAPに苦しむ。
- そもそもサービスが好きになれないと終わってる。
- 知識や資料の質が落ちていく一方なので、積極的に自分でどうにかしないとレベルが明らかに落ちる。
僕はありがたいことにどれもあまり当てはまらないのですが(1は少しあるものの)、一つでも当てはまると苦痛になる人も結構います。実際に、すぐ辞めてしまうひとも多数いるのですから。
特に上記3の、サービスが好きになれないと破滅的に致命傷です。
営業するにしても、プロモーションするにしても、結局自社のサービスのウリを伝えることをしないといけないですから。嘘をついてでも良いと伝えたり、そもそもサービスが世のためにならないのは、苦痛にしかならないです。
前職のとき、クライアントと飲んでいて、事業主への転職は考えているの?という話をしました。その時、クライアントから言われた言葉は「転職しようと思う会社のサービスが好きになれないなら転職すべきでない」でした。
今、その言葉の重みがよくわかりますし、転職をするときに常に心に引っかかっていた言葉でした。
理想は、最強の事業主。
僕の理想は、最新情報を常に仕入れながら、自社にてトライアンドエラーを高速で繰り返し、事例を自前で仕入れられる環境にある事業主。
ライフネットとか、コカ・コーラ、サントリー、資生堂など、それができている事業主のマーケッターは圧倒的。(もちろん裏ではそんなことばかりしてないのも理解していますが)
そこに到達するのは到底無理なので、1年在籍の割にやりたいことはかなり出来ている気もしますが、まだまだです。
子育てひと段落したら、少しやってみましょうかね。
転職の際の仕事以外のストレス。
最後に、もう少しアドバイス。
転職は環境も大きく変わり、しばらくは本当に仕事以外のストレスがとんでもなく溜まります。最後も4つにまとめます。
- はじめは社内に知り合いがいないので、何を誰に聞いたらいいかまじでさっぱりわからない。
- 試験や研修まみれで業務以外の時間がとられる。(逆に、研修など全くない、のどちらか。)
- 中途なので期待値がかなり高いところからスタート。当然にリーダーシップや新しい提案が求められる。
- 暗黙知のルールが多くひたすら慣れるしかない。
といったところ。特に僕の場合、試験は国家試験だったので2がとにかくきつかったです。他はコミュニケーションでなんとでもなりますが、記載のとおりコミュニケーション自体がなかなかスムーズにできないのがストレスでした。
転職がゴールではない。
転職は自分を成長させるチャンスです。収入面の成長に目が行きがちですけど、30代で収入メインの転職では寂しい気がします。もちろん、収入が大幅に下がる転職は推奨しませんが。
転職がゴールではなく、その先がゴール。この記事は、一方的に転職を推奨するものではなく、転職を思いとどまらせるという意図も込めて書いてみました。
んちゃ。