【アプリに関わる人必見。まじで参考になる話】りんごのエバンジェリストに、アプリのユーザーインターフェイスデザインを聞いた話。
りんごのインターフェーススペシャリストからのアドバイス。
世界で一番有名なりんごの会社の『テクニカル・インターフェイスのエバンジェリスト』の方からうちのアプリのレビューがてら、インターフェイスのお話をいただくよい機会がありました。
その中で、多くの学びを得られましたので共有させてもらいます。アプリに携わる方、必見の記事ですよ。(もう当たり前にやっていることかもしれませんが。。)
この方は日本で二人しかいないエバンジェリストらしく、以下にまとまっているインターフェイスデザインのことをとてつもなくわかりやすく教えてくれました。
ユーザインターフェイスのデザインのヒント - Apple Developer
結局、ユーザーの求める挙動や結果に、
- 最速で
- ストレスなく
- 何度繰り返しても、初見でもたどり着けるようにする
上記の『基本原則』が全てであり、一番忘れがちな視点であることを痛いほど指摘されました。そしてこれは究極に難しいのですが、りんごが求める姿がわずかな時間ながらもよく理解できました。
本題にうつります。五つに章を分けて話します。
それでは、お好きなところをお読みください。
※ちなみに、すべてインターフェイスデザインのサイトに載っているものです。インターフェイスというとボタンのサイズとか構成とか挙動とかをイメージすると思いますが、今回はもっと大上段の話です。細かい話は上記サイトを見てください。
①【first launch experience】
要は、はじめてアプリにきたときに感じる印象というのがものすごく大事ということ。これをミスるだけで二度と利用されなくなるのです。ざっくりまとめると、
- はじめの操作が面倒くさくない(期待していた要求にすぐたどり着ける)
- パーミッションが無駄に出ない
- 直感的にわかる
が、このfirst launch experienceの重要要素です。たとえばうちのアプリの場合は、
- チュートリアルの画面がそもそも全部要らない(当たり前の内容だから)
- アプリPUSHのパーミッションは起動時ではなく必要なタイミングで出すべき
- 画面に要素が詰め込まれている割に、求めるポイント情報などが無い
- ロゴなんて要らない。うちのアプリをダウンロードしたのだから自明。ロゴのところに現在地を入れるべき。
といった感じ。このセッションでは
- 「ユーザーは思ったよりはるかにスマート」
- 「慣れている操作を説明されることが本当にうざい」
という言葉が印象に残りました。
そして、チュートリアルはかなり大事!なんて言うのは当たり前だと思っていたのですが、『チュートリアルがある時点で使いにくい設計をしていることに恥じるべき』ということはグサリと刺さりました。。
②【Less is more】
これはサービサーにいるとやりがちなのですが、なんでもかんでも情報を入れたがる。しかし、一度に見せる情報は抑えれれば抑えるほどユーザーにとっての利便性は高まります。
たとえば、ハンバーガーメニュー。
メニューボタンを押すとたくさんメニューを表示できるのでよく使われているのですが、実はそのせいで情報が多くなりかえって遷移を妨げてしまっているのです。
とにかくシンプルに。情報は無くすところからはじめよう。
これはりんごのデザインの根本にある概念ですが、とにかくユーザーに直感的にわかりやすくするということにこだわっているということです。
③よいナビゲーションとは?
さらに、ハンバーガーメニューがナビゲーションとして悪い点を三つの観点から説明して頂きました。
- Where I am? どこにいるか?
- Where else can I go? どこにいけるのか?
- What will I find ,I get there? 何がそこにあるのか?何が得られるのか?
ナビゲーションは上記三つの原則があり、ハンバーガーメニューはどれも満たしていません。
- 押すと閉じられるのでどこにいるかわからない。
- メニューが多すぎて全体像がわからない。
- 必要としていないメニューがあり得たくない情報が多い。
もちろん、ハンバーガーメニューでも使い方によってはいい効果を出しますので完全否定しているわけではないです。しかし、ユーティリティアプリについての情報整理は『タブバー』が理想的。
参考:
タブバーを用いると、
- 常に居場所がわかる
- 全体像がわかる。
- メニューを絞らざるを得ない。
という利点があります。3については「Progressive Disclosure(段階的に情報を表示する)の活用」、つまりツリー構造でどんどんドリルダウンしていけるようにすれば必要な人のみに必要なメニューを見せられるということでした。納得。
④全ての人にいい顔をする必要は無い
『なるべく全員の人にわかりやすく。』
『リテラシーの低い人からクレームが来ないように。』
サービサーとしてはこういう発想になるのは当たり前です。
しかし、レベルが低い人に合わせるが故に、マジョリティの90%からのクレームが増えるのは本末転倒です。
そして10%リテラシーの低い方からのクレームは、得てしてきちんとやり方さえ覚えれば解決する、その人所以の問題に過ぎません。
『10%は切る』という判断、それがカスタマーエクスペリエンスを最大化する手段なのです。八方美人のアプリやサイトに使いやすいものは無いと言っても過言ではありません。
年齢が高い人が多いから…いえ、今は年齢が高くても使いこなしている人は沢山いますよ。
⑤iOSとAndroidのUIは変えるべき?
iOSとAndroidの使い方は全く違うといっても過言ではないです。僕は両方使っているのですが、一般の方はどちらか一方の経験しかしていない割合の方が圧倒的に高いのではないでしょうか。
しかし、『スマホアプリ』と括って制作しているアプリが大半です。本当のユーザーエクスペリエンスを追求するのであれば、分けて制作するべき。実際、Instagramとかは既にiOSとAndroidのUIは全く変えているようです。
さらに、前述のハンバーガーメニューはAndroidではユーザーには親しみがありますが、実はiOSユーザーにとっては全くなじみがなく、使いにくさを感じてしまうとのこと。
しかしながら、費用や運用の面でiOSとAndroidで別のアプリを作ることは現実的に難しいですよね。。常に頭の片隅には置いておきたいと思います。
アプリのUIUXは奥が深い。
僕はあまりアプリの制作に関わってこなかったので目からウロコなことが沢山あったのですが、当たり前なのでしょうか?
この記事も煽った割に当たり前の内容でしたらすいません。しかし、僕が使っているアプリで上記が守られているのは極小数な気がします。うちのアプリも使いやすくなり、たくさんの人によい評価をしてもらえるといいなぁと思います。
それでは、んちゃ。